近年ミニマリストが流行していく中で、このような声をよく耳にします。

ミニマリストって病気でしょ?もしくは宗教?貧乏くさい暮らしをしていて正直胡散臭いんだけど。
ミニマリストは病気などと騒がれることもあれば、必要不可欠な考え方だと言われたり…
ミニマリストは一概に病気であるとは言えませんが、日常の生活に支障をきたすミニマリストは要注意かもしれません。
今回は

ミニマリストって病気なの?

僕は物が少ないけど、病気なのかな?
と悩まれている方や疑問に思う方に、「そもそもミニマリストは病気なのか?」という疑問に対して、病気と思われる具体的な兆候と対策についてご紹介させていただきます。
少しミニマリズムが行き過ぎているのでは?と感じている方や、これからミニマリストを目指したい方のご参考になれば幸いです。
本質を理解したミニマリストは病気ではない!
結論から言うと、ミニマリストを正確に理解してる人ミニマリストは病気ではありません。
でも、ミニマリストを正確に理解している人はそんなに多くないと思います。
ここでは、まずミニマリストの本質について触れたいと思います。
そもそもミニマリストとは?
ミニマリストとは、自分にとって不要なものを手放し、本当に必要なものだけを手元に残すライフスタイルのことを指します。
「最小限の」という意味合いを持つ「ミニマル(minimal)」から生まれた造語で、2010年前後から海外を中心に広まりました。
重要なのは、単純に「物」を減らすだけでなく、無駄な時間や行動、情報、人間関係などを減らすこともミニマリストにとって大切な考え方のひとつです。
たくさんの物や情報に溢れている社会では、自分にとって不要な物や情報などに囲まれてしまうことが多くあります。
だからこそ、不要なものを手放し、自分にとって本当に大切なものだけを持つことで、より質の高い、豊かな暮らしができるようになるのです。
重要なのは「不要なものを手放す」という行為自体を指している訳ではなく、ミニマリストは「不要なものを手放し、必要なものだけを持つ」という暮らしを指します。
要は、行為ではなく、ミニマリストは「考え方」と理解しておきましょう。
ミニマリストになるために断捨離を行うことはあっても、断捨離を行ったからといって必ずしもミニマリストになるわけではない……ともいえるかもしれません。
やりすぎは病気かも?

そうは言っても「行き過ぎたミニマリスト」は病気です!
定期的なモノの見直しや手放しは必要です。
しかし、毎日のようにモノを捨てないと落ち着かないなかったり、必要なモノまで無理して捨ててしまって、更に人に捨てることを押し付けてしまう時は、断捨離依存症かもしません。
状況によっては、「強迫性障害」とみなされることもあるかと思います。
強迫性障害では、自分でもつまらないことだとわかっていても、そのことが頭から離れず、わかっていながら何度も同じ確認などを繰り返すなど、日常生活にも影響が出てきます。意志に反して頭に浮かんでしまって払いのけられない考えを強迫観念、ある行為をしないでいられないことを強迫行為といいます。たとえば、不潔に思い過剰に手を洗う、戸締りなどを何度も確認せずにはいられないなどがあります。
こころの病気であることに気づかない人も多いのですが、治療によって改善する病気です。「せずにはいられない」「考えずにはいられない」ことで、つらくなっていたり不便を感じたりするときには、専門機関に相談してみましょう。
引用:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_compel.html
「ミニマリスト」とは、目的ではなく手段でしかありません。
発信しているミニマリストの皆さんは極端にものが少なかったり、本当に生活必需品しか持っていない方が多く、そういう発信を見て憧れる方もいると思います。
しかし重要なのは、彼らはただただ物が少ないわけではなく、自分のポリシーをしっかり持っていることを忘れてはいけません。
マネすることも大事ですが、形から入りすぎて物の量にばかり固執するのは最も危険です。
これから、ミニマリストを目指したい方だけでなく、ミニマリストにハマりすぎている方は以下、危険な兆候を確認いただくことをおススメします!
病気を疑われる症状
物が増えると不安になる
ミニマリストになると、モノを増やすことに抵抗感が出てきます。
せっかく減らしたモノを増やしたくない気持ちは分かります。

せっかく捨てたんだからもう何も買わない!!!
と思考停止してしまうのは危険です。
そもそも、断捨離をする際に気を付けてほしいのは
・その物の価値や自分にとっての意味を理解する事
・「今のあなたに必要なものなのか?」を問う事
日々暮らしていく中で、生活習慣の変化や物の価値観や好みは変わっていく事は往々としてあります。
そうなった時に、新しく物を買い足せないと結果的に自分の人生を苦しめる結果になりかねません。
断捨離や物の見直しの際に、自分のポリシーや物に対する考え方の筋をきちんと見直した方が良さそうですね!
捨てることに快感を得る
大掃除や断捨離した後って、確かに清々しい気持ちになります。
この快感を忘れられずに、ギャンブル依存症の人と同じように「捨てる快楽」にはまっていないか要注意です。
特に、すっきりした部屋でも

ほかに捨てれるもの無いかな?
と探してしまう状態は依存症に限りなく近いと思います。
そもそも、物を捨てる目的は「自分の必要最低限の生活を模索し、豊かな生活を手に入れること」なので、モノを捨てること自体は手段でしかありません。
「ミニマリスト」に依存する
ここで言うミニマリストに依存するとは、ものが無いことそのものがアイデンティティになってしまっている状態を指しています。
断捨離は成果が目に見えやすいので、言葉を選ばずに言うと「ミニマリストである自分」がないと自己承認欲求満たせない状態になってしまっています。
をてっとり早く満たすのに打って付けだと思います。
「ミニマリストとして暮らす私」という条件付きの承認は、ただの依存です。
「ミニマリスト=幸せ」を押し売りする
「ミニマリストになったら人生変わった」と感じる方が多いと思います。
かく言う私もミニマリストによってどん底の人生を変えてもらえた人間なので、この気持ちは痛いほどよくわかります。

でもそれは、僕の人生が変わっただけですべての人に当てはまるわけではありません!
自分の周りの人に幸せになってもらいたいばっかりに人に押し付けたり、考え方を押し付けるのは確実に間違いです。
(昔の僕は妻にミニマリズムを押し付けていました…)
考え方や思考は人それぞれなので、それを尊重できなくなると注意が必要です!
他人の物や家族の物を捨て始める
この様な方は完全に病気です。
人のものを勝手に捨てる理由は、「少ないもので暮らす豊かさを教えてあげたい」とか、「単純に自分が気持ちよくなりたいだけ」という所でだと思いますが、いずれにせよ自分の価値観を他人に押し付ける行為であることには変わりありません。
家族や同棲相手のいる方の場合、自分だけが少ないもので暮らすのは難しいと思います。
もうこうなってしまっては手遅れな気もしますので、ミニマリストの方やミニマリストと結婚しようとしている人は注意してほしいものです。
病的なミニマリストにならない為に
何故ミニマリストになったか考える
今一度、ミニマリストになった目的を再度確認してみましょう。

僕の場合は、
- お金に追われる人生から脱却したかったから
- 心に余裕がない状態から抜け出したかったから
- 掃除で終わる休日を辞めたかったから
- 心置きなく幸せに暮らしたかったから!
正直、これらを達成出来たらミニマリストじゃなくても良かったんです。
だからこそ、いまは“元”ミニマリストなわけです。
無駄をなくすと言った考えに執着しすぎる必要はありません。
必要な物や自分の人生を豊かにしてくれるものはあえて手に入れ、満足度の高い生活を送っていきましょう。
他の人の価値観や考え方を尊重する
たとえ自分がミニマリストであっても、それを家族や他人、友達へ向けて強要するような姿勢や態度を見せるのは何があってもNGです。
私の経験上、良い結果なんか1つも生まれません。
人の物や大切にしている物を自分の勝手な考えで

こんなもの要らないだろ!
と切り捨てるのではなく、他人の価値観を尊重できるようになりましょう。
それでこそミニマリストだと私は思います。
ミニマリストではなく、ミニマリズムを極めよう!

これは僕の持論ですが、ミニマリストを自称すること自体ミニマリズムに反してると思います。
ミニマリズム自体は、生活の効率を上げることにより、幸福を得ることが出来ることは事実です。
しかし、目的を忘れてしまうと、自分を不幸にし周りの人まで不幸にしてしまうことになりかねません。
ミニマリストに尊敬して始めるのは良いことだと思いますが、目的と自分の軸をしっかり確立して自分らしい生き方を探してみてくださいね!